お待たせしました!羊子さんによるコラム
羊子の・・・定演で何するの?
定演を18日に控え
いよいよ完結其の参です
日本にはアマビエ、西洋にはゴブリン。
そして、中国にも実に多くの神獣がいる。四神といわれる青龍、朱雀、白虎、玄武は東南西北の守り神としてよく知られているが、他にも神の遣い、不思議な力を持つといわれる動物は想像上のものも含めて多くある。このところ気になっているのは神話に出てくる「夔(キ)」。なんでも一本足の角のない牛のような姿で、吠え声は雷のよう。黄帝に退治され、その皮で作った太鼓は500里先まで轟いたという。(練習場所に困るな……)そして、この世の何処かにもう一体いると言われている。
いよいよ今週末に迫った定期演奏会では、中国民族楽器楽団のために作曲された曲も演奏する。「龍騰虎躍」だ。龍も虎も英雄を表す。英雄が揃って飛んだり跳ねたりするのだから、ポジティブなことこの上ないタイトルだ。
この曲は中国浙江省の民間伝統音楽「浙東鑼鼓」の『龍頭龍尾』をモチーフにしている。「浙東鑼鼓」は漢字の通り、太鼓や銅鑼といった打楽器と吹奏楽器による華やかな音楽だ。作曲者、李民雄は浙江省出身で、まず1980年に吹奏楽器と打楽器の曲として「龍騰虎躍」を作曲、のちに1991年他の楽器も加えた大編成楽団版を完成させた。初演は香港中楽団だったそうだ。それを、田宇先生が東京弓弦楽団の編成に合わせて編曲してくださった。
ポジティブな曲だから一曲目かな、と思いきや、なんとこれがプログラム最後。なぜなのかは、聴いていただいたらご理解いただけると思う。(アドレナリンが出すぎるから?)そして、なんといっても要となる打楽器にご注目。
本番まで数日。今回はポジティブな曲が多い。私たちも、結果を恐れずに「悪びれることなくポジティブに」臨みたい。そして会場にきてくださる方々には私たちの今をご覧いただき、同時に楽しんでいただけたることを心から願う。
ところで、今回の定演プログラムには龍と虎のほかにも、あと二種類の神獣が出てくる予定だ。答えは会場で。
ご来場お待ちしています。
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